去勢・避妊手術を受けることによって、メスでは乳がんや子宮の病気の予防に役立ち、オスでは前立腺の病気の予防や問題行動の解決につながります。
1.去勢・避妊手術をすることは、将来の病気リスクを減らすことになります。(子宮蓄膿症、乳腺腫瘍、卵巣腫瘍、前立腺肥大症、精巣腫瘍、会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫、問題行動など)特に乳腺腫瘍は早期に避妊手術をすることで、発症率が低下します。手術の必要性をご家族で理解され、決心して下さい。
2.手術の前に診察をお受け下さい。検診を行い手術の詳しい説明を致します。
3.混合ワクチンは12ヶ月以内に接種しているか(証明書提示)、手術の10日前までにお済ませ下さい。また、ノミ、ダニの寄生がある場合には、お断りする場合もございます(駆虫後に実施)。
4.手術前日、当日の絶食絶水の指示を守ってください。お腹の中に食べ物が残っていると麻酔の影響で、嘔吐してしまうことがあり、その嘔吐物が肺に入って、誤嚥性肺炎を起こしてしまうリスクがあるからです。
5.全身麻酔のため、事前に肝機能、腎機能、貧血、血小板などの血液検査を行います。検査は院内でできる設備を整えておりますので、20分程度で結果をご説明できます。(麻酔による合併症を防ぐため、術前の検査はしっかり行いましょう)また、聴診で異常を認めた場合や、6歳以上の場合は同時にレントゲン検査も行います。
6.当院では、痛みを感じないよう、手術前から退院までペインコントロールを実施しております。
7.手術は血管を確保し静脈点滴をしながら実施します。気管チューブを挿入し人工呼吸器につなぎ、安全性の高いガス麻酔を使用します。術中は、心拍数、脈拍数、呼吸数、血圧、体温、麻酔濃度、動脈血酸素飽和度、終末呼気炭酸ガス濃度などを常にモニタリング致します。
8.縫合糸による異物反応性肉芽腫やアレルギー反応を防ぐ為、縫合糸の使用をできるだけ少なくする、シーリング(血管閉鎖)システムで手術を行います。合併症や感染を防ぐ為、使用する縫合糸は、皮膚にはナイロン糸を、腹膜、筋肉、皮下組織は、異物反応が起こりにくい吸収糸を使用します。
9.基本的に、男の子は日帰り、女の子は一泊の入院が必要で、抜糸は10日後です。
10.特別な習性、性格、体質、食事癖がある場合は、予めお知らせください。